モーニング娘。’18 『フラリ銀座/自由な国だから』レビュー! 新曲で見せた新しい形

モーニング娘。 自由な国だから フラリ銀座

モーニング娘。’18 アニバーサリーイヤーのラストを飾る新曲リリース! 飯窪春菜卒業へ

デビュー20周年イヤーも終盤に差し掛かったモーニング娘。’18が、10月24日に66枚目の新曲『フラリ銀座/自由な国だから』をリリース。

今作は、音楽特番”HEY!HEY!NEO”でも披露されたこともあり、MV公開前から話題に。加えて12月16日の日本武道館公演で卒業する10期メンバー飯窪春菜の卒業シングルになっている。
そんな、話題の新曲をユースタ独自の目線でレビュー。モーニング娘。’18が新曲で見せた新しい形に迫る。


モーニング娘。’18って?

上段左から:生田衣梨奈、野中美希、森戸知沙希、小田さくら、羽賀朱音、譜久村聖
下段左から:加賀楓、佐藤優樹、飯窪春菜、石田亜佑美、横山玲奈、牧野真莉愛

モーニング娘。’18は、ハロー!プロジェクトに在籍するユニットで、1998年にメジャーデビューしたアイドルグループ。
メンバーの卒業と加入を繰り返し、時代ごとに伝説を作り続けるパフォーマンスグループであり、2017年には結成20周年を迎えた。
2018年はデビュー20周年を迎え、昨年の結成20周年の勢いを引き継いで、OGとのコラボも積極的に行い精力的に活動している。

現在の在籍メンバーは、譜久村聖、生田衣梨奈、飯窪春菜、石田亜佑美、佐藤優樹、小田さくら、野中美希、牧野真莉愛、羽賀朱音、加賀楓、横山玲奈、森戸知沙希の12名。

2018年にオリジナルメンバーをメインとしたOGたちと”モーニング娘。20th”名義でミニアルバム『二十歳のモーニング娘。』をリリース。
同年6月20日の日本武道館公演で12期メンバーの尾形春水が卒業し、12月16日の日本武道館公演でサブリーダーであり10期メンバーの飯窪春菜が卒業を予定している。


世界を意識した楽曲? 今までにない要素が詰まった 『自由な国だから』

作詞:つんく
作曲:つんく
編曲:大久保薫
MV Director:三石直和
振付師:YOSHIKO
歌割:譜久村聖・佐藤優樹・小田さくらがメイン
ポジション:譜久村聖・佐藤優樹・小田さくらがセンター多め

日本向けに作られた楽曲ではない? 自由な国とは?

この楽曲は”束縛からの解放”をテーマに周りの意見に流されない強い女性の姿を歌っていて、社会や大人の意見に合わせるだけではいけない、自分の考えを持ちなさいというメッセージを若いモーニング娘。’18が伝える楽曲になっている。
EDMサウンドにメッセージ性のある歌詞、そしてフォーメーションダンスを取り入れた現在のモーニング娘。を象徴する楽曲になっており、学生服を身にまとったメンバーがパフォーマンスするMVも話題に。
飯窪春菜が卒業することもあり、卒業と自由を関連づけているといった考察もされているが、一方で筆者はそもそもこの楽曲は日本を意識して作っていないと考えている。

自由の国といえば、肩書き的にもアメリカをイメージする人が多いだろう。
同曲の振付を担当したYOSHIKOのブログによると、つんくはこの楽曲をニューヨークに行った後に制作したという。その背景を考えると『自由な国だから』というのはアメリカのことを差しているのではないだろうか。
自分の意見を持ち、周りに忖度して調子を合わせることはしない。日本とは真逆とも言える個人の自由を尊重する姿を日本のリスナーにもわかりやすいような歌詞に置き換えて作っているように感じる。

では、なぜアメリカなのだろうか。つんくのライフスタイルも大きく影響しているかもしれないが、一番はモーニング娘。が今や世界でライブができる音楽グループになったことが大きいのではないだろうか。
今年は11月17日にニューヨークで開催される”Anisong World Matsuri at Anime NYC 2018″、さかのぼって11月10日にはメキシコでライブをすることが決まっているモーニング娘。’18。

日本や日本人のことを歌った楽曲だけではなく、世界各国のことを歌った楽曲も作っておきたいという想いがつんくにはあったのかもしれない。そういうグループの成長や将来性を考えた親心とも言える楽曲は他の作家には作れないだろう。さすがつんくと言いたい。

話題のダンスを随所に取り入れた振付

今作は十字架のフォーメーションを組むなど、現在のモーニング娘。の代名詞となるフォーメーションダンスを取り入れているが、注目したいのはそこだけではない。振付に関して3つあるので紹介しよう。

まずは冒頭とラストで取り入れられている”自由の女神ポーズ”だ。
前述した通り、この楽曲はアメリカを意識して作られているためか、アメリカのシンボルのひとつである自由の女神像を表現した振付が採用されている。
モーニング娘。 自由な国だから

次にサビの部分で顔の前で手を上下する”ピーカーブーダンス”のアレンジだ。
ピーカーブーダンスとは赤ちゃんをあやす時に使う”いないいないばぁ”をダンスに反映したもので、GENERATIONSが『BIG CITY RODEO』で披露したことで話題を呼んだのも記憶に新しい。
先日出演した”HEY HEY NEO”で同曲を披露した後に、ダウンタウンの松本人志が絶賛しながら真似していたことも話題を呼んだ。
モーニング娘。 自由な国だから

最後に、一番攻めてるなと感じたのは、間奏部分で披露している”ダメチョコシータ”のアレンジだ。
MVが公開されたばかりの時は「このムカデダンスみたいなのはなに?」というふうにファンから理解を得ていなかったが、このダンスはEl Chomboの『Dame Tu Cosita feat. Cutty Ranks』の振付を取り入れている。
モーニング娘。 自由な国だから

動画共有アプリ”TikTok”でも話題を呼び、YouTubeでは8億4千万回再生されている世界的に注目を浴びたダンスをモーニング娘。’18が新曲に取り入れたという形だ。ちなみに攻めてるというのは、振付の参考に使われた原曲の歌詞の意味が刺激的だからである。これ以上のディグりは自己責任でお願いしたい。

以上のことから『自由な国だから』は、アメリカならびに世界を意識した楽曲と言えるのではないだろうか、少し前にハロプロとDA PUMPの『U.S.A』との関連性が話題を呼んだが、その話題に乗っかるのなら、これが今のつんくとモーニング娘。が作る『U.S.A』なのかもしれない。


モーニング娘。’18が見せるリバイバル感 『フラリ銀座』

作詞:つんく
作曲:つんく
編曲:平田祥一郎
MV Director:多田卓也
歌割:譜久村聖・佐藤優樹・小田さくらがメイン
ポジション:固定センターなし(石田、牧野、加賀に目立つポジションあり)

成長過程にある楽曲?! どう盛り上がるかはライブ次第

この楽曲は、60年代の世界観をオマージュしており、銀座を舞台にストーリーが展開されるつんく流”ニュータイプ歌謡曲”だ。
最近のモーニング娘。にしては珍しく季節感を感じさせる楽曲で、どことなく秋をイメージさせる世界観を持っている。年代を感じるカラフルな衣装と真似しやすい個性的な振付がファンの間で話題を呼んでいて、MV Directorの多田卓也(ハロプロではガーディアンズ4『PARTY TIME』、High-King
『C\C(シンデレラ\コンプレックス))』を担当)が、DA PUMPの『U.S.A』のMVも制作していることからその関連性も話題になっている。

振付に関しては、ポージング多用している印象が強い。これは大人気K-POPアイドルグループのTWICEもTTポーズといったキリングパートを売りにすることが多いが、モーニング娘。’18の『フラリ銀座』もさまざまな個性的なポージングを埋め込むことで、キリングパートを作ろうとしているのではないだろうか。
どこがキリングパートになるのか? それは彼女たちがファンの前で披露して、ファンがどの部分を持ち上げてくるのかで変わってくるだろう。ファンと一緒に作っていくタイプの楽曲かもしれない。

MV限定であるが、牧野真莉愛と加賀楓の男装シーンも必見だ。

リバイバル? 時代の先取り? モーニング娘。の新たな試み

上述した通り、この楽曲は60年代のオマージュしたものであるが、ただそのまま再現したのではなく現代的なアレンジを加えた新しい楽曲になっている。古いものであるが一周回って新しいといえばいいだろうか。流行やファッションは巡りめぐっているという考え方があるが、これはモーニング娘。にも当てはまる。
人気絶頂の黄金期があり、勢いが弱まった低迷期を経験し、再ブレイクを果たしたモーニング娘。だからこそ、こういう時代を先取りする斬新な楽曲も様になるのではないだろうか。

ここ数年では見せなかった楽曲の世界観も相まって、新しいモーニング娘。を提供して行くという姿勢が伝わる楽曲だ。


モーニング娘。’19はどのような形を見せてくれるのか

モーニング娘。は、昨年のグループ結成20周年から今年のメジャーデビュー20周年までを精力的に活動してきた。メディアでも取り上げてもらう機会が多く、OGメンバーとのコラボもあり華やかな2年間だったと言っていいだろう。

一方で、工藤遥、尾形春水、飯窪春菜(12月16日卒業予定)と、ツアーごとに卒業するメンバーが現れ、メンバー内で急激な内部変化も起ころうとしている。メンバーが卒業すると残ったメンバーが卒業メンバーの役割を埋めるように変化して行くのがモーニング娘。の特徴であるが、飯窪春菜のトーク力やバラエティ対応力の高さを誰が引き継いで行くのかが来年の注目ポイントのひとつではないだろうか。

ライブパフォーマンスが売りのモーニング娘。であるが、外に売り出して行くためには飯窪春菜のような人材は重要であり、このポジションをキャラがふらついているメンバーが継承できればかなりの戦力アップに繋がる。どのメンバーが覚醒を見せるのか楽しみだ。

なお、新曲にはアディショナルトラックとして『Y字路の途中』が収録されている。こちらは飯窪春菜が大サビでフィーチャーされているので、是非ともチェックしてほしい。

モーニング娘。 飯窪春菜

新曲の『フラリ銀座/自由な国だから』は、世界を意識した楽曲、流行りを取り入れた振付、リバイバルを意識するなど、アニバーサリーイヤー後のことを考えて、新しいモーニング娘。を提示した。モーニング娘。’18は、現在”モーニング娘。’18コンサートツアー秋~GET SET, GO!~“という全国ツアーを回っているが、ツアータイトルの”GET SET, GO!”には、新たなスタートラインを切るという意味も込められている。モーニング娘。は20周年を終えても日々進化して行くのだ。

そのスタートラインとなる新曲『フラリ銀座/自由な国だから』は、10月24日にリリース!

 

TEXT & EDIT:NOZATATSU


《リリース情報》

フラリ銀座/自由な国だから(初回生産限定盤SP)(DVD付)(特典なし)

フラリ銀座/自由な国だから(初回生産限定盤A)(DVD付)(特典なし)

フラリ銀座/自由な国だから(初回生産限定盤B)(DVD付)(特典なし)

フラリ銀座/自由な国だから(A)(特典なし)

フラリ銀座/自由な国だから(B)(特典なし)

モーニング娘。’18公式サイト:http://www.helloproject.com/morningmusume/

モーニング娘。’18公式YouTubeはこちら

モーニング娘。’18公式ブログ

9期:http://ameblo.jp/morningmusume-9ki

10期・11期:http://ameblo.jp/morningmusume-10ki

12期:http://ameblo.jp/mm-12ki

13期・14期:http://ameblo.jp/morningm-13ki/